米国海軍の将校であったアルフレッド・セイヤー・マハンは『海上権力史論』などの多数の著作を残し、海洋戦略の観点からシーパワー理論を提唱した。その理論の要旨とは以下の通りである。
・世界大国となるための絶対的な前提条件は海洋を掌握することである。
・大陸国家であることと海洋国家であることは両立し得ない。
・シーパワー獲得の条件は、国家の地理的位置、国土面積、人口、国民性質、統治機関の性質の5つである。
マハンは、海洋、すなわち、海上交通路を制することの国益を、カルタゴ、スペイン、イギリスなどの海洋国家の歴史から、また、工業・商業の大規模化による重要性から非常に大きいものであると評価している。また、大陸国家は隣接する国家との生存競争が常に存在するとの前提に立ち、ゆえに、海洋に進出するための費用が大陸国家には負担できないという考えを示している。
彼は、アメリカがイギリスに匹敵する強国となるために、海軍力を増強し、海上交通路を確立する必要があると主張した。この考え方は米海軍の戦略に大きな影響を与え、米国は、パナマ運河やハワイ、グアム、フィリピンなどを支配下にいれ、現代においても強大な海軍の海洋への展開によってアメリカの軍事的優位や海上交通路の確立に貢献している。
参照元:ウィキペディア「地政学」
参照元:ウィキペディア「地政学」
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